六命(ENo.53/61)記録だったり。お菓子の記録だったり。
|
***クリックで表示しませう***
2010.04.15 Thu
25日目 Diary
私が天使ではないと何度告げても、その少女は私のことを”天使さん”と呼ぶので、
”ロスト”と名乗った。
また、少女は自分のことを”リリア”と名乗った。
「ロスト、今日はなんのお話をしてくれるの?」
自分の名前を名乗るのも、呼ばれるのも人間の頃以来で、どこか くすぐったかった。
初めて話したあの日からことあるごとにリリアのもとに足を運んだ。
外の話を聞かせたり、また話を聞いたり
リリアと会話するたびに自分の何かが暖かくなっていくのを感じた。
それがとても心地よかった。
――――――――――
それから数ヶ月たったある日、
リリアのもとに向かうと、いつのもベッドには居なかった。
ーかわりに家から少し離れた丘の上に小さな墓が一つ。
とても安らかで満足気な表情で眠るように息を引き取ったらしい。そう遺族の者が話しているのを聞いた。
リリアは身体が弱かった、いずれこの日がくることはなんとなくわかってはいた。
それでも涙が溢れた。・・・悲しかった。
死神になってから人の生き死などなんとも思わなかったはずなのに、
”悲しい”と思っている自分が居る。
あの時は悲しいという心を必死で無くそうとしていたのに。
またこの感情が生まれてしまった。
でも今はまたこの悲しみを無くそうなどとは思わない。
この感情を無くしてしまったら、それまでの思い出も消えてしまいそうだったから。
――――――――――
リリアが死んで数日、私はこの地を離れた。
リリアがくれたたくさんの感情を持ってこの世界をもう一度観てみたかったから
そんな時、ある紙切れを拾った。
それは招待状だった、あて先のない、少し変な島への招待状
私が天使ではないと何度告げても、その少女は私のことを”天使さん”と呼ぶので、
”ロスト”と名乗った。
また、少女は自分のことを”リリア”と名乗った。
「ロスト、今日はなんのお話をしてくれるの?」
自分の名前を名乗るのも、呼ばれるのも人間の頃以来で、どこか くすぐったかった。
初めて話したあの日からことあるごとにリリアのもとに足を運んだ。
外の話を聞かせたり、また話を聞いたり
リリアと会話するたびに自分の何かが暖かくなっていくのを感じた。
それがとても心地よかった。
――――――――――
それから数ヶ月たったある日、
リリアのもとに向かうと、いつのもベッドには居なかった。
ーかわりに家から少し離れた丘の上に小さな墓が一つ。
とても安らかで満足気な表情で眠るように息を引き取ったらしい。そう遺族の者が話しているのを聞いた。
リリアは身体が弱かった、いずれこの日がくることはなんとなくわかってはいた。
それでも涙が溢れた。・・・悲しかった。
死神になってから人の生き死などなんとも思わなかったはずなのに、
”悲しい”と思っている自分が居る。
あの時は悲しいという心を必死で無くそうとしていたのに。
またこの感情が生まれてしまった。
でも今はまたこの悲しみを無くそうなどとは思わない。
この感情を無くしてしまったら、それまでの思い出も消えてしまいそうだったから。
――――――――――
リリアが死んで数日、私はこの地を離れた。
リリアがくれたたくさんの感情を持ってこの世界をもう一度観てみたかったから
そんな時、ある紙切れを拾った。
それは招待状だった、あて先のない、少し変な島への招待状
PR